'19AW Collection

GOLD & DIA

modern&classic

Gold&Diaは、私たちがBasicとして探求しているコレクション。特に〈Je t'aime〉というゴールドリングから始まったメデルとしては、ゴールドからスタンダードなフォルムを見出だすということにとても重きを置いています。

10年、20年と付き合っていくことを想像した時、ずっと着けていたい形はさほど多くはないだろうと私たちは考えます。年を重ねるとは、自身に訪れる身体や精神の変化と向き合うこと。

その変化を受け入れるための余白であり器となれるのが、mederuの考えるスタンダードなジュエリーです。

2019年は前季SSから指輪の最も根源的な姿を探求した〈Plain〉シリーズの受注製作を始めており、今季AWではその探求の続きである"カット""ツイスト"が形になりました。カットやツイストの表現も古くから用いられてきた表現のひとつです。

特に"ツイスト"は遡ると古代オリエントの時代に辿りつきます。源流はロープ(縄目)の模様。自然の柔らかな素材であるゴールドは、まだ機械が未発達の古代においても高温の火力と手仕事さえあれば加工ができたのでしょう。

これらのプリミティブな表現には宝石のような華やかさではありませんが、自然物の有機性を美しく残した形だと感じます。

ツイストにまつわる物作りだと、古代のツイストリングのように二本の金線を撚り合わせる手仕事の"撚り(より)線細工"にも、ここ1年半近く取り組み続けています。19SSでは翡翠、今季先行受注でも柘榴石で用いていますが、Basicでは〈Signet〉シリーズに取り入れました。

今季の〈Signet〉ではトップにダイヤを一石留めています。撚り線に加え、ダイヤは400年前に生まれたローズカット、石留めには爪留めよりも歴史の古いマス留め。非常にクラシックな手法ばかりですが、そのどれもがモダンなシルエットを引き出してくれるというのは面白い発見です。

ダイヤの〈Rosier〉シリーズにも3型だけ追加しました。華やかな輝きよりも奥ゆかしい潤みを探り、古典的なクローズドセッティングとオールドカットダイヤを選んできた〈Rosier〉。これまでのものよりもやや小さいダイヤを選び、より日常的な存在感に仕上げました。

駆け足でしたが、最初にお話しした通り、私たちは10年後も愛せるものを作りたいと思っています。シンプルだけでは飽き足らず、と言えど手仕事だから素晴らしいとも思いません。大切なのは、現代に馴染む形に、文化や歴史を感じるオーセンティックな物語を持つということ。私たちなりの調和を感じて頂けましたら嬉しいです。

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