JOURNAL

姿を印す

姿を印す

古いシグニットリングを見るたびに、これは持ち主がいたものなのだ、と当たり前のことを思わせます。長い時間を経て少し薄れながらも残った手彫りのモノグラムが、不在の誰かの存在を今も浮かび上がらせている。

'21AW Garnet & Black pearls

'21AW Garnet & Black pearls

'21AW COLLECTION Garnet & Black pearls 今季の〈LABO〉からお届けする2つの素材。その魅力についてご紹介していきます。〈LABO〉とは、ジュエリーとして扱われる宝石素材をmederuなりの視点で捉え、吟味しながら仕立てていく取り組みのこと。きらびやかさの中に埋もれた素材本来の"肌ざわり"に触れ、その美しさを新たに定義する試みともいえます。今季は「ガーネット」と「黒蝶貝・黒蝶真珠」のこく深い色艶に惹かれ、身に着けられる味わいにしていくことを心がけました。 Garnet 「赤を身に纏う」というのは、女性にとって特別なことのように思います。内側から湧き上がるものを感じるような、そんな"温度のある赤"をガーネットの色合いに重ねて見ています。 どこか懐かしさも感じるような、ガーネットの深い赤。それを存分に味わって頂くためには、よい「眼」が必要です。深い赤とともに、果実のような「艶」が生まれるところを見澄ますこと。原石と向き合い、色味が沈んだり薄くなることのないよう見極めながら石を磨り出しています。 Garnet all items » Black mother of pearl & Black pearl 〈黒蝶貝〉そのものを使うことに加え、今季は黒蝶貝から生まれる〈黒蝶真珠〉の美しさを見つめました。仄かに光を宿すような潤みの黒は、有機物であったことの証左に思えてなりません。ゆえに、黒蝶真珠は一つ一つの色味がはっきりと異なるものばかり。salonではいくつかの珠から選んで頂きお仕立てしていますが、比べて見ると、それぞれの個性は愛着に変わるはずです。 黒蝶貝は何年も扱い続けている素材ですが、今季の貝は特に艶が力強く感じられます。黒蝶貝はとりわけ、そのときご手に入る素材の表情が少しずつ異なります。そのため今季はお作りできなかった形があったり、それが新たな形を思案するきっかけとなったりもしています。 Black pearls all items » INFORMATION about...

'21AW COLLECTION LOOK

'21AW COLLECTION LOOK

'21AW COLLECTION LOOK 今季、新たに加えたコレクションは、古くから持ち主の”しるし”として携えられてきた装身具をルーツとしたものが多くあります。華やかに飾るものとは趣きが異なるそれらは、装身具の主役が身につける人そのものであることを思い出させます。身につけることで、その人の輪郭が浮かび上がり、静かな印象を残していく。私たちの装身具も、その人の佇まいを照らし出すものでありたいと思います。昔ながらの美しい手仕事と上質な自然素材から生まれる、凛とした美しさをお仕立ていたします。 2021.10.8~ order startsalon MEDERU & Webにて全てのコレクションをオーダー頂けます » 新商品とリリースのご案内 about BASIC 〈BASIC〉ではあらゆる人の個性を受け入れる器として、ゴールドをベースに色のないモノトーン素材を合わせた装身具を研究しています。華やかな色彩や輝きではなく、普遍的かつ身体的なシルエットや陰影などの質感にこだわり、持ち主に馴染んでいくような余白をもった美しさを探究。今季はシグニットやジプシーリングなどオーセンティックなスタイルを中心に、持ち主らしさを表す姿を見つめました。 NEW PRODUCTS » - Signet - Gypsy - Pearl & Mother of Pearl - Old-Cut...

時間の輝き

時間の輝き

私たちにとって真珠はずっと特別な存在だった。それは真珠という素材と向き合うほどに、確かなものになっていた。 多くの宝石と真珠とでは、人の関わり方が大きく異なる。他の宝石は、何万年という長い時間をかけた自然の原石があり、人が加工することで“宝石となる”。それに比べ真珠は人の手できっかけを与え、人の手で取り出される。生まれた時からすでに美しい宝石である。真珠だけが人が生み出せる宝石なのだ。つまり真珠の美しさは、作り手である養殖家の経験と美意識と自然観との掛け合わせによって、繊細に変わってくる。

静かな調和

静かな調和

たくさんの古いジュエリーを見てきた中で、これは好きだと思えるものは実は一握りだ。繊細ではあっても華美に見えたり、モダンではあるけど作りが雑なこともある。惹かれるのは緻密さとモダンさと上品さが同居しているもの。数は多くないからこそ、出合えると嬉しい。

'21SS COLLECTION BASIC Vol.02

'21SS COLLECTION BASIC Vol.02

身に着ける人にとってのアイデンティティとなるような装身具を生み出すための、最もスタンダードな研究として取り組んでいるのがBasicのコレクションです。美しく時を重ねてきたものに宿る魅力を探求し、現代の職人の手仕事を持って、今に馴染む姿へ再解釈していく取り組みです。

始まりの色

始まりの色

〈白蝶貝〉を使って仕立てるようになって、かれこれ7年ほど経つ。7年前、今季のSEASON素材で取り上げた〈瑪瑙〉と合わせてmederuの“素材探求”は始まった。装身具を作る中でも"宝石"や"天然石"という肩書にピンとこない私たちにとって、この探求は“懐かしくて美しい”というテーマに出会う原点となった素材だ。

ふるまいのための装身具

ふるまいのための装身具

私たちはこれまでも、様々な美しい装身具の姿を現代にアーカイヴするという研究を続けてきた。特にゴールドは、装身具の“素の形”を見極める旅でもある。今季はそのアーカイヴに2つの素の形を加えることにした。

'21SS COLLECTION BASIC Vol.01

'21SS COLLECTION BASIC Vol.01

身に着ける人にとってのアイデンティティとなるような装身具を生み出すための、最もスタンダードな研究として取り組んでいるのがBasicのコレクションです。美しく時を重ねてきたものに宿る魅力を探求し、現代の職人の手仕事を持って、今に馴染む姿へ再解釈していく取り組みです。

緑響く青

緑響く青

「碧」という漢字は「あお」とも「みどり」とも読むことのできる字だ。今季出合った天河石は、この字を当てたくなる。この石を見ていると、日本画家の東山魁夷が描いた《緑響く》という名作を思い出す。湖や池の色であり、その周りの草むらや森の匂いも含んだような、静かな緑青色である。

あわいの景色

あわいの景色

私たちにとって瑪瑙とはすぐそばにある美しさに気づかせてくれるものだ。 今季使っている瑪瑙の原石は、アフリカのごく一部地域で採れる小さな原石。瑪瑙はあらゆる場所で採れ、その土地の地層を表すような縞の積層が特徴とされる。ダイナミックな縞模様が多い中、今回出会った原石は縞模様がとても細かく、グラデーションを描くように繊細な積層をしている。

'21SS COLLECTION SEASON LIMITED

'21SS COLLECTION SEASON LIMITED

長らく続けている研究の一つとして、色彩や素材をテーマにしたシーズンコレクションをお届けいたします。西洋文化の中で歴史を重ねてきたジュエリーの宝石観を、東洋的な色彩美や季節感によって再編集。懐かしくて美しい装身具の姿を探しています。今季探求したのは〈瑪瑙〉と〈天河石〉です。どちらも石としては柔らかく、道具や技術の未成熟であった長らく続けている研究の一つとして、色彩や素材をテーマにしたシーズンコレクションをお届けいたします。西洋文化の中で歴史を重ねてきたジュエリーの宝石観を、東洋的な色彩美や季節感によって再編集。懐かしくて美しい装身具の姿を探しています。