JOURNAL

時間の輝き

時間の輝き

私たちにとって真珠はずっと特別な存在だった。それは真珠という素材と向き合うほどに、確かなものになっていた。 多くの宝石と真珠とでは、人の関わり方が大きく異なる。他の宝石は、何万年という長い時間をかけた自然の原石があり、人が加工することで“宝石となる”。それに比べ真珠は人の手できっかけを与え、人の手で取り出される。生まれた時からすでに美しい宝石である。真珠だけが人が生み出せる宝石なのだ。つまり真珠の美しさは、作り手である養殖家の経験と美意識と自然観との掛け合わせによって、繊細に変わってくる。

静かな調和

静かな調和

たくさんの古いジュエリーを見てきた中で、これは好きだと思えるものは実は一握りだ。繊細ではあっても華美に見えたり、モダンではあるけど作りが雑なこともある。惹かれるのは緻密さとモダンさと上品さが同居しているもの。数は多くないからこそ、出合えると嬉しい。

'21SS COLLECTION BASIC Vol.02

'21SS COLLECTION BASIC Vol.02

身に着ける人にとってのアイデンティティとなるような装身具を生み出すための、最もスタンダードな研究として取り組んでいるのがBasicのコレクションです。美しく時を重ねてきたものに宿る魅力を探求し、現代の職人の手仕事を持って、今に馴染む姿へ再解釈していく取り組みです。

始まりの色

始まりの色

〈白蝶貝〉を使って仕立てるようになって、かれこれ7年ほど経つ。7年前、今季のSEASON素材で取り上げた〈瑪瑙〉と合わせてmederuの“素材探求”は始まった。装身具を作る中でも"宝石"や"天然石"という肩書にピンとこない私たちにとって、この探求は“懐かしくて美しい”というテーマに出会う原点となった素材だ。

ふるまいのための装身具

ふるまいのための装身具

私たちはこれまでも、様々な美しい装身具の姿を現代にアーカイヴするという研究を続けてきた。特にゴールドは、装身具の“素の形”を見極める旅でもある。今季はそのアーカイヴに2つの素の形を加えることにした。

'21SS COLLECTION BASIC Vol.01

'21SS COLLECTION BASIC Vol.01

身に着ける人にとってのアイデンティティとなるような装身具を生み出すための、最もスタンダードな研究として取り組んでいるのがBasicのコレクションです。美しく時を重ねてきたものに宿る魅力を探求し、現代の職人の手仕事を持って、今に馴染む姿へ再解釈していく取り組みです。

緑響く青

緑響く青

「碧」という漢字は「あお」とも「みどり」とも読むことのできる字だ。今季出合った天河石は、この字を当てたくなる。この石を見ていると、日本画家の東山魁夷が描いた《緑響く》という名作を思い出す。湖や池の色であり、その周りの草むらや森の匂いも含んだような、静かな緑青色である。

あわいの景色

あわいの景色

私たちにとって瑪瑙とはすぐそばにある美しさに気づかせてくれるものだ。 今季使っている瑪瑙の原石は、アフリカのごく一部地域で採れる小さな原石。瑪瑙はあらゆる場所で採れ、その土地の地層を表すような縞の積層が特徴とされる。ダイナミックな縞模様が多い中、今回出会った原石は縞模様がとても細かく、グラデーションを描くように繊細な積層をしている。

'21SS COLLECTION SEASON LIMITED

'21SS COLLECTION SEASON LIMITED

長らく続けている研究の一つとして、色彩や素材をテーマにしたシーズンコレクションをお届けいたします。西洋文化の中で歴史を重ねてきたジュエリーの宝石観を、東洋的な色彩美や季節感によって再編集。懐かしくて美しい装身具の姿を探しています。今季探求したのは〈瑪瑙〉と〈天河石〉です。どちらも石としては柔らかく、道具や技術の未成熟であった長らく続けている研究の一つとして、色彩や素材をテーマにしたシーズンコレクションをお届けいたします。西洋文化の中で歴史を重ねてきたジュエリーの宝石観を、東洋的な色彩美や季節感によって再編集。懐かしくて美しい装身具の姿を探しています。

'21SS COLLECTION Prologue

'21SS COLLECTION Prologue

アトリエに越してから古いフィルムカメラで遊んでいますが、私たちの物作りはフィルムの写真と似ているように思います。 素敵だなと思って収めた光景が、すこし時間をおいてから写真という"物質"として手元にやってくる。光が焼きついた写真を通じて、こんなに美しかったのかと驚くことがあります。

個性がもたらす調和 _ ‘20AW Special Order

個性がもたらす調和 _ ‘20AW Special Order

素敵に歳を重ねていく方を見て"シックである"と言えると思いますが、ではそもそもシックとは何でしょうか。なかなか一言でいえないですし言い切るのが野暮にも思えるのは、それぞれの個性があることこそがシックであるからのように思います。

霧の中で

霧の中で

日光を訪れた数日間は天気がぐずつき、山間はずっと霧が出ていた。快晴の美しさもさることながら、白い霧に包まれた景色はとても美しかった。遊覧船から見た湖ごしの遠い山並みもたくさんの木々も、霧に溶け込むことで同じ景色となり、一つの水墨画を見ているようだった。

苔のむすまで

苔のむすまで

ある夏の雨の日、人がほとんどいない日光東照宮を訪れた。恥ずかしながら初めての来訪で、その神殿の意匠のクオリティに驚かされた。あらゆるモチーフや意匠で埋め尽くされたその一つ一つが繊細かつ大胆で、あまりのスケールに言葉が出なかった。世界遺産であることにも大いに納得だった。