mederuではシーズンごとに宝石という西洋的な枠組みを東洋的な美意識のもとに再解釈する研究を続けています。赤い碧玉(へきぎょく)は、古代より装飾品として加工され、親しまれてきた素材の一つ。真紅の石と異なり、日本の漆を想起させるような渋い朱赤は、力強くありながらも穏やかな印象をもたらします。東洋の女性の持つしなやかな艶を引き出してくれる色だと感じます。
Jasper ring / 現品
日本古来からの色彩美を感じる碧玉をゴールドと合わせることでシックな表情に仕立てたリングです。たっぷりとした石は渋みのある色彩でありながら、しなやかな艶が際立ちます。石座と腕が滑らかに繋がるフォルムは指に吸い付くような心地よさ。ゴールドは肌に溶け込むよう艶を馴染ませました。素材を囲うように浅くみぞを彫り、墨を重ねることで表情を引き締めています。着物を纏う大人の女性のような、上品な色香と凛とした強さを併せ持つ一品です。