20SS Diamond

Lightness

出会った小さなダイヤは、水滴のようでした。

ダイヤは輝くものだという根強い認識がある中で、私たちはダイヤの日常性に触れてほしいと感じていました。そもそもダイヤを輝かせられるようになったのは、近代のことです。あまりに硬いその石は、手で自在に細かく削ることが困難で、手仕事の時代のカットではそれほど輝かなかったのです。けれど、そこには現代のような白銀の煌めきはなくとも、瑞々しい水面のような透明感が浮かんでいました。ダイヤの本質は輝きではなく、透明性。そこから私たちはオールドカットを探求し、当時の潤みを引き出すような、オーセンティックなアプローチで〈Rosier〉として仕立ててきました。

アトリエに飾ってある古いオールドカットの図案

それと同時に、もっと軽やかに身につけられるダイヤも求めていました。そこで出会ったのが、今季の1~2mmほどの極めて小さなローズカットダイヤです。形も大きさも厚みも少しずつ異なる水滴のような粒たちは、吹いたら飛びそうなくらいささやかで、特別なシーンというよりも、自然体の姿に似合うものだと感じました。この透明性をそのままに生かし、これまで続けてきた光を溜め込む古典的なクローズドセッティングの作りから、光が抜けていくオープンセッティングにアプローチを変えました。
ローズカットは石の高さが出ないカットなので、現代のダイヤと違って石が出っ張ることもありません。ゴールドに埋め込むように一体感のあるシルエットに収めることで、よりさりげない存在に仕立てたものが、〈Rosier〉に新たに生まれた"tiny","midi"です。一つずつ、揺らぎのある粒を手仕事で収めていく。その手法は大変古典的でありながらも、生まれてくる形はスマートに洗練される。このバランスが、日常のリラックスした心地に馴染むのではないかと感じています。

仕上がったばかりのTinyシリーズの試作

ダイヤが輝くことは大切な魅力です。オールドローズカットでも光が当たると照るように光を返します。これは過剰な輝きで飾りたてなくとも、素のままに美しいという強さの表れのように思います。素肌に馴染み、日常に溶け込む。けれど、きっと澄み切った強さが、あなたの日々をより清廉なものとさせてくれるのではないでしょうか。

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