LOOK

SEASON

BASIC

2020 Autumn & Winter

STYLE OF SEASON

mederuでは、Basic探求の延長線上としてシーズンごとに色彩や素材をテーマにしたコレクションをお作りしています。西洋的な宝石観にとらわれず、東洋的な色彩美や季節感を軸とした、懐かしく美しい装身具のすがたを再発見していく取り組みです。

先行受注会:9/11-9/30(WEB 10/1 AM9:00〆)
最終受注会:11/20-12/27(WEB 12/28 AM9:00〆)
*素材がなくなり次第終了

'20AW SEASONの探求

一般的に宝石とはカットし磨かれた状態で市場に出回り、ジュエリーにアレンジされますが、私たちはそれ以前の原石から素材選びを始めます。均一・均質に加工される以前の、素材の生まれもった姿から色彩や質感、内包物など繊細なニュアンスを細かく選びとるためです。シーズンごとに一つずつ厳選し、伝統工芸である宝石研磨彫刻の技術をもって仕立てていきます。

今季選んだ素材は赤・紺・白と、どれも日本で古くから尊ばれてきた色彩です。 特に今季は「碧玉(へきぎょく/Jasper)」から動き始めました。碧玉という名前こそあまり聞き慣れないかもしれませんが、装身具の原点である"勾玉"に使われるなど、日本人には古の時代より所縁がある素材です。原石そのままでは明度も彩度も低い地味な赤ですが、磨くとたおやかな艶が引き出されます。朱塗りの漆を思わせるその姿は、宝石らしい目映さこそなくとも、泰然とした美しさを感じさせてくれます。この漆のような赤を探究するうちに、今季のテーマとして添えた「うるわしい」の言葉へと導かれていきました。

黒と見まがうほどの深い紺色の鷹目石は、まるでベルベットのような上品な光沢に見惚れます。実際に繊維質の結晶体が積み重なることで、毛織物のような質感が生まれています。原石から光の浮かぶ箇所、方向などを決めて一つずつ切り出しています。光が消えたり浮かんだり、余韻の美しい紺色。

緑でおなじみの翡翠は、あえて白いものを。白翡翠と呼びますが、鉱物的には緑と全く同じものです。緑と同じように、白も緑も混ざった原石から白い箇所だけを使います。そのため完璧なピュアホワイトではありませんが、それゆえに白である尊さや気高さが引き出されます。翡翠の潤んだ質感を生かした白。

今季もどの素材をとっても一つずつ繊細な表情があり、自然の美しさを感じる色彩です。人の目と手によって、その美しさを少し切り取って見出してみる。そんな愉しみもこのコレクションではお届けできたらと思います。

SEASON MATERIALS


碧玉 _ Jasper

朱塗りの漆のような、たおやかな赤。女性の在りようを示してくれるような一歩先の色です。主張のある色ながらもゴールドや日本の女性の肌に心地よく馴染む色です。艶のある赤は大ぶりでなお引き立つ気品があり、小ぶりなサイズでもしなやかな艶を添えてくれます。

鷹目石 _ Hawk's Eye

限りなく黒に近い濃紺の素材。青白い光沢がうつろう、夜空のような余韻を含んだ色です。紺色の装身具自体あまり多く在りませんが、18世紀ごろに台頭したモーニングジュエリーに着想を得て、パールと組み合わせるなどシックな仕立てにこだわりました。静かで品の良い佇まいが魅力です。

白翡翠 _ White Jade

翡翠の中でも他の色に染まらなかった白の翡翠。その凛々しさと清らかさをともに感じる色です。翡翠特有の蝋光沢をいかし、つややかな光沢や張りを感じるボリューム感を設計しています。素材を大きくあしらうものほど翡翠らしい表情がよく味わって頂けます。