静かな調和
たくさんの古いジュエリーを見てきた中で、これは好きだと思えるものは実は一握りだ。繊細ではあっても華美に見えたり、モダンではあるけど作りが雑なこともある。惹かれるのは緻密さとモダンさと上品さが同居しているもの。数は多くないからこそ、出合えると嬉しい。
たくさんの古いジュエリーを見てきた中で、これは好きだと思えるものは実は一握りだ。繊細ではあっても華美に見えたり、モダンではあるけど作りが雑なこともある。惹かれるのは緻密さとモダンさと上品さが同居しているもの。数は多くないからこそ、出合えると嬉しい。
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〈白蝶貝〉を使って仕立てるようになって、かれこれ7年ほど経つ。7年前、今季のSEASON素材で取り上げた〈瑪瑙〉と合わせてmederuの“素材探求”は始まった。装身具を作る中でも"宝石"や"天然石"という肩書にピンとこない私たちにとって、この探求は“懐かしくて美しい”というテーマに出会う原点となった素材だ。
私たちはこれまでも、様々な美しい装身具の姿を現代にアーカイヴするという研究を続けてきた。特にゴールドは、装身具の“素の形”を見極める旅でもある。今季はそのアーカイヴに2つの素の形を加えることにした。
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「碧」という漢字は「あお」とも「みどり」とも読むことのできる字だ。今季出合った天河石は、この字を当てたくなる。この石を見ていると、日本画家の東山魁夷が描いた《緑響く》という名作を思い出す。湖や池の色であり、その周りの草むらや森の匂いも含んだような、静かな緑青色である。
私たちにとって瑪瑙とはすぐそばにある美しさに気づかせてくれるものだ。 今季使っている瑪瑙の原石は、アフリカのごく一部地域で採れる小さな原石。瑪瑙はあらゆる場所で採れ、その土地の地層を表すような縞の積層が特徴とされる。ダイナミックな縞模様が多い中、今回出会った原石は縞模様がとても細かく、グラデーションを描くように繊細な積層をしている。
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PROLOGUE
素敵に歳を重ねていく方を見て"シックである"と言えると思いますが、ではそもそもシックとは何でしょうか。なかなか一言でいえないですし言い切るのが野暮にも思えるのは、それぞれの個性があることこそがシックであるからのように思います。
日光を訪れた数日間は天気がぐずつき、山間はずっと霧が出ていた。快晴の美しさもさることながら、白い霧に包まれた景色はとても美しかった。遊覧船から見た湖ごしの遠い山並みもたくさんの木々も、霧に溶け込むことで同じ景色となり、一つの水墨画を見ているようだった。
ある夏の雨の日、人がほとんどいない日光東照宮を訪れた。恥ずかしながら初めての来訪で、その神殿の意匠のクオリティに驚かされた。あらゆるモチーフや意匠で埋め尽くされたその一つ一つが繊細かつ大胆で、あまりのスケールに言葉が出なかった。世界遺産であることにも大いに納得だった。
埋め込まれているのは、小さな小さな真珠です。 そうお伝えして、やっと気づかれるほどの存在感。今季のタイニーパールリングです。凛とした真珠の姿は、上品な美しさを添えてくれる。
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