
翡翠 _ 香り聞ゆ
22SS LABO _ 5月
22SS LABO _ 5月
22SS LABO _ 4月
22SS LABO _ 3月
22SS LABO _ 2月
開催期間 2022.1.15 ~ 1.31
開催期間 2021.12.3 ~ 12.26
古いシグニットリングを見るたびに、これは持ち主がいたものなのだ、と当たり前のことを思わせます。長い時間を経て少し薄れながらも残った手彫りのモノグラムが、不在の誰かの存在を今も浮かび上がらせている。
開催期間 2021.6.11 ~ 6.27
開催期間 2021.5.21 ~ 6.6
私たちにとって真珠はずっと特別な存在だった。それは真珠という素材と向き合うほどに、確かなものになっていた。 多くの宝石と真珠とでは、人の関わり方が大きく異なる。他の宝石は、何万年という長い時間をかけた自然の原石があり、人が加工することで“宝石となる”。それに比べ真珠は人の手できっかけを与え、人の手で取り出される。生まれた時からすでに美しい宝石である。真珠だけが人が生み出せる宝石なのだ。つまり真珠の美しさは、作り手である養殖家の経験と美意識と自然観との掛け合わせによって、繊細に変わってくる。
たくさんの古いジュエリーを見てきた中で、これは好きだと思えるものは実は一握りだ。繊細ではあっても華美に見えたり、モダンではあるけど作りが雑なこともある。惹かれるのは緻密さとモダンさと上品さが同居しているもの。数は多くないからこそ、出合えると嬉しい。
〈白蝶貝〉を使って仕立てるようになって、かれこれ7年ほど経つ。7年前、今季のSEASON素材で取り上げた〈瑪瑙〉と合わせてmederuの“素材探求”は始まった。装身具を作る中でも"宝石"や"天然石"という肩書にピンとこない私たちにとって、この探求は“懐かしくて美しい”というテーマに出会う原点となった素材だ。
私たちはこれまでも、様々な美しい装身具の姿を現代にアーカイヴするという研究を続けてきた。特にゴールドは、装身具の“素の形”を見極める旅でもある。今季はそのアーカイヴに2つの素の形を加えることにした。
「碧」という漢字は「あお」とも「みどり」とも読むことのできる字だ。今季出合った天河石は、この字を当てたくなる。この石を見ていると、日本画家の東山魁夷が描いた《緑響く》という名作を思い出す。湖や池の色であり、その周りの草むらや森の匂いも含んだような、静かな緑青色である。
私たちにとって瑪瑙とはすぐそばにある美しさに気づかせてくれるものだ。 今季使っている瑪瑙の原石は、アフリカのごく一部地域で採れる小さな原石。瑪瑙はあらゆる場所で採れ、その土地の地層を表すような縞の積層が特徴とされる。ダイナミックな縞模様が多い中、今回出会った原石は縞模様がとても細かく、グラデーションを描くように繊細な積層をしている。